これは、いわおん製作所
アダルタス ファクトリーズ製作の
サンプル品です
別世界
多次元世界トラベル
真っ先にめに飛び込んできたのは
その文字だった、
一茂は一人、ラフな格好でそのポスターを
延々と眺めていた、
否、ラフと言うにはひどい身なりだった
通り過ぎる人々は皆、怪訝そうな顔で一茂を見ていく
自分でもひどい身なりだと思う、
「変な約束事だよなあ、」と自己弁護しながらも
なお、そこから彼は立ち去らない、
「柴田一茂様でございますか?」
と、急に自分の名前を出して近寄ってくる男がいた
彼もかなりひどい身なりだ
「え、ええそうですが?」と、たじろぎながら答える
「お待たせいたしました、秘密次元トラベルの工藤です
早速案内を致します、まずはこちらへ」
と、誘われるままに路地裏の奥の奥に入っていく
その間にも彼は色々と喋りつづけてくれた
「で、今回のプランはどういったご予定で?」
「否、これがが初めてなんだ」
「ああ、そうなんですか、では、不肖私めが軽くご説明致します
基本的にこれは違法です、お客様もご理解しているとは思いますが
この手のトラベルは帰ってこないお客様が多いもので、
すべて前金、かつ身辺整理いざ帰られない場合の連絡方法
などを全てご用意出来たお客様より参加頂いている次第です
そして、全てを捨てる意思表示としてあのような人通りの多い
所で待って頂く、とそれらを終えて晴れて別世界へと旅立てるのです」
「まるで夢のような世界がある、て聞いてきたんだけど」
そう聞くと彼は満面の笑みを浮かべ
「それは勿論、女性を物扱い出来る世界もあればその逆も有ります
又、フェチ系の世界も各種取り揃えています、お客様もきっと満足される
事でしょう、初心者でも安心して旅行出来るように案内役もいます
さあ、この奥です、どうぞ中えお進みください」
すると、いつのまにか一風変わった扉の前に立っていた、
彼は深深と頭を下げてから自分に目配せし、
それから重々しいそれを厳かに開けた
もはや、後戻りは出来ない、
そう思いながら一歩足を踏み入れた
禁断の、常識では考える事すら出来なかった世界へ
2003/07/14/アダルタスファクトリーズ